Upsala-Ekeby “Kokos”
¥33,000
Hjördis Oldfors(1920–2014)による、Kokos(ココナッツ)シリーズの小さな花器です。
ココナッツの肌に、小さな魚が泳ぐ
Kokosシリーズは、スクラフィート(掻き落とし)という技法を用いて、チョコレート色の素地に淡いタンポポ色の釉薬を縞状に走らせた、全10型のシリーズです。ふくらみのある筒型のシルエットに、ざらりとした無釉の素地とつるりとした釉薬の対比が、なんとも言えない手触りの妙を生んでいます。
この花器の正面には、スクラフィートで愛らしく描かれた魚のモチーフが、ふたつ重なるように浮かんでいます。縦縞の装飾のなかで、まるで水草のあいだを泳ぐように配されたその姿は、ただ幾何学的なだけでなく、どこかユーモラスな表情をたたえています。鮮やかな濃茶と、黄味がかった淡いベージュのコントラストが、日差しのなかの水辺を思わせる、北欧らしい穏やかな美しさです。
掻き落としが生む、光と影のリズム
1950年代、スウェーデンで掲げられた「美しい日常(vackrare vardagsvara)」の理念のもと、量産陶器にも芸術的な価値を吹き込もうとする気運が高まっていました。オルドフォシュがウプサラ=エケビーで手がけたこのシリーズは、まさにその申し子のような存在です。スクラフィートによる縞模様は、一筋ごとに釉薬の溜まり方や素地の露出具合が異なり、手仕事のリズムがそのまま閉じ込められています。幾何学的でありながら、けっして冷たくならないのは、土と釉薬が織りなす微かなゆらぎゆえでしょう。
作家: Hjördis Oldfors(1920–2014)
シリーズ: Kokos(ココナッツ)
作品名: 花器(型番5029と推定)
メーカー: Upsala-Ekeby(ウプサラ=エケビー)
制作年代: 1954–1958年
素材: 陶器(lergods)、スクラフィート装飾、部分施釉
サイズ: 高さ 約8.5cm × 直径 約9cm(標準サイズ)
コンディション: 良好(Very Good)
良い状態です。軽い経年感やスレがありますが、全体の印象を損なうものではありません。底面に経年による擦れや釉薬の小さな剥離痕が点在しますが、ヒビやカケは見られません。無釉素地部分の色ムラや擦れは、スクラフィート陶器の特性としてご理解ください。
SKU: 20230301a2/72 カテゴリー: ALL ITEMS, Upsala Ekeby , Gefle, 北欧の花器, Nordic Vessels
在庫1個




