Lisa Larson Unique Piece
¥700,000
Lisa Larson(リサ・ラーソン)による、Larsons Ungar(ラーソンの子どもたち)シリーズの「Lotta」——量産に先立つ試作品(Provexemplar)です。
1961年の夏に生まれた、もうひとつのロッタ
リサ自身の子どもたちから着想を得たLarsons Ungarシリーズ。6体の子どもフィギュリンからなるこのシリーズは、シャモット・ストーンウェアに色鮮やかな釉薬で装飾されているのが特徴です。生産期間は1962年から1979年。本品の裏面には「PROV」の手彫りと「1961 7/3」の日付が刻まれています。量産開始の前年——シリーズが窯の中でまだ形を探していた、まさにその時期に焼かれた一体です。
おすわりしてティーカップを脇に置いた、おなじみのポーズ。おだんご頭で少しすまし顔のロッタはいつも通りですが、よく見ると量産品とは明らかに異なる部分があちこちに顔を覗かせています。
量産では消えた、もうひとつの装飾法
もっとも目を引くのは、スカートの装飾とティーカップの表現です。量産品ではスカートのストライプもカップの模様も手描きの絵付けで仕上げられますが、この試作品では掻き落とし(スグラフィート)技法で花模様が施され、その上に釉薬が流し掛けされています。衣服のストライプもまた、線刻によるもの。絵付けではなく、土を彫ること自体で装飾を完結させようとした痕跡です。
量産化に際してこの装飾法は、より効率的な手描き絵付けへと変更されました。つまりこの試作品には、リサがデザインの初期段階で試みた「もうひとつの可能性」——掻き落としによる装飾という選択肢が、そのまま焼きとめられています。デザイン決定プロセスを物理的に記録した、資料的価値の高い一体です。
底面の「PROV」刻印と日付は、グスタフスベリの試作品に見られるType 1マーク——試作品であることを最も明確に証明する物理的根拠です。工場スタンプの不在もこの時期の試作品として矛盾しません。
リサは後年こう語っています。「いちばん面白いのは、窯を開けるまでどうなっているかわからないこと。」この試作品は、まさにその「開けてみるまでわからない」探求の痕跡そのものです。
作家: Lisa Larson(1931–2024)
シリーズ: Larsons Ungar(ラーソンの子どもたち)
作品名: Lotta(ロッタ)
分類: 試作品(Provexemplar)
メーカー: Gustavsberg
制作年: 1961年7月3日(裏面刻印による)
素材: シャモット・ストーンウェア、部分施釉
サイズ: H 約18cm
コンディション: 美品(Excellent)
とても良い状態です。チップやヒビ、補修跡は見られません。底面に「PROV」の手彫り刻印および日付の記入あり。焼成時に生じるシャモット素地特有の微細な凹凸やピンホールは損傷ではありません。
SKU: 20240617g1/LU3 カテゴリー: Unseen Design, ALL ITEMS, Lisa Larson, フィギュア, Lisa Larson Unique Piece, Lisa Larson Prototype, All Uniquepiece, Glaze Variant
在庫1個
Lisa Larson(1931–2024)
“猫のマイキー”で知られるリサ・ラーソン──けれど世界では、自由な造形で評価されたスウェーデンを代表する陶芸家として語られています。









