Åke Holm “Litografi 67”
¥32,000
両腕を高く掲げた天使と、その足元でうつむく裸身の男女。陶芸家Åke Holmが版画で描いた、旧約聖書の劇的な一場面です。
「楽園追放」
この作品は、創世記3章に記された「楽園追放」の場面を描いていると考えられます。禁断の果実を食べたアダムとエバが、エデンの園から追放される瞬間。神は「命の木」を守るため、炎の剣を持つケルビム(天使)を園の東に置きました。
Holmは聖書を信仰のためではなく、興味深い題材として扱いました。記述を忠実に再現するのではなく、物語の出来事に想像力を働かせる。この作品でも、聖書には詳しく描写されていない「追放の瞬間」を、Holm独自の解釈で視覚化しています。
圧倒的な天使、小さな人間
構図が印象的です。画面の大部分を占める黒いシルエットの天使。両腕を高く上げ、横一文字の剣(あるいは門を閉ざす棒)を掲げています。翼は左右に広がり、床まで届くマントが二人を包み込むように垂れ下がっています。
対照的に、アダムとエバは小さく描かれています。天使の体の中に収まるほどの大きさで、身を寄せ合い、恥じらうように手で体を隠しています。この大小の対比が、神の意志の前での人間の無力さを物語っています。
天使の顔は簡素化され、目と髭だけで表現されています。感情を読み取ることはできません。それが「より高次の力」としての威厳と、避けられない運命の厳しさを感じさせます。
博物館メンバーのための限定版画
Åke Holmは44年間にわたりHöganäs博物館の理事を務めました。このリトグラフは、博物館の年間メンバーシップのために制作された限定版画の一つです。269点もの版画を制作し、その売上は博物館の増築資金となりました。
Holmは訪問者を避け、観光客への販売を好みませんでした。時にはスウェーデン国王にさえ販売を断ったという逸話が残っています。この版画は、そうした作家の作品が博物館という場を通じて、理解ある支援者の手に渡っていった証でもあります。
技法: リトグラフ(多色刷り)
エディション: 191/250
サイズ: 33×26 (cm)
サイン: 右下に「Å Holm」(鉛筆)
額装: 木製フレーム、マット付き
状態: Very Good 良い状態です。
軽い経年感やスレがありますが、全体の印象を損なうものではありません。
SKU: 20241013a13 カテゴリー: ALL ITEMS, Åke Holm, 絵・イラスト・ポスター, Åke Holm Litograf タグ: art
在庫1個
Åke Holm (1900-1980)
スウェーデンの陶芸家で彫刻家。彼はHöganäsbolagetでの職を経て、自身の工房を1928年に開設しました。当初は不況を切り抜けるために土産物を作っていましたが、次第に芸術的な聖書の人物像や磁器の動物フィギュアを制作し始めました。彼の作品は1950年代から60年代にかけて聖書のモチーフが主流となり、そのスタイルは抽象的で洗練されたものに進化しました。世界的な名声は高まっていきましたが、彼は故郷Höganäsに留まることを選び、その作品の多くは地元Höganäs museumに寄贈されました。






