Åke Holm “Litografi 75”
¥32,000
並んで立つ二人の男。一人は手を広げ、もう一人は静かに佇む。その足元には、小さな芽が伸びています。陶芸家Åke Holmが版画で描いた、人類最初の兄弟の物語です。
最初の兄弟、最初の対立
この作品は、創世記に登場するカインとアベルを描いていると思われます。
アダムとエバの息子として生まれた二人。兄カインは土を耕す者、弟アベルは羊を飼う者となりました。二人はそれぞれ神に捧げ物をしますが、神はアベルの捧げ物だけを受け入れます。この出来事が、人類最初の殺人へとつながっていきます。
足元に描かれた芽吹く植物は、農耕者カインを示す象徴でしょう。Holmの聖書フィギュアでは、人物を識別するためのアトリビュート(持物)が重要な役割を果たします。モーセには律法の石板、ペテロには魚、アブラハムには雄羊。この作品では、大地から伸びる植物が、土を耕すカインの存在を静かに語っています。
対照的な二人の姿
左の人物は手を広げ、何かを語りかけ、あるいは訴えかけているようにも見えます。右の人物は頭巾をかぶり、より大きな体躯で、静かに立っています。
二人の間に流れる緊張感。それは、神に受け入れられた者と退けられた者、あるいは殺す者と殺される者という、避けられない運命の予兆かもしれません。
Holmは聖書を信仰からではなく、興味深い題材として選びました。聖書の記述を忠実に再現するのではなく、物語の中の出来事に想像力を働かせる。この作品でも、教訓を伝えるのではなく、二人の人間が並んで立つその瞬間の緊張と親密さを、黒と白のコントラストで捉えています。
博物館のための限定版画
Åke Holmは44年間にわたりHöganäs博物館の理事を務め、269点の版画を制作して博物館の増築資金を確保しました。このリトグラフも、博物館の年間メンバーシップのために制作された限定版画の一つです。メンバーでなければ手に入れることができませんでした。
技法: リトグラフ(多色刷り)
エディション: 119/250
サイズ: 36.5×26 (cm)
サイン: 右下に「Å Holm」(ハンコ)
額装: 木製フレーム、マット付き
状態:Very Good 良い状態です。軽い経年感やスレがありますが、全体の印象を損なうものではありません。
SKU: 20241028a4 カテゴリー: ALL ITEMS, Åke Holm, 絵・イラスト・ポスター, Åke Holm Litograf, ake holm on
在庫1個
Åke Holm (1900-1980)
スウェーデンの陶芸家で彫刻家。彼はHöganäsbolagetでの職を経て、自身の工房を1928年に開設しました。当初は不況を切り抜けるために土産物を作っていましたが、次第に芸術的な聖書の人物像や磁器の動物フィギュアを制作し始めました。彼の作品は1950年代から60年代にかけて聖書のモチーフが主流となり、そのスタイルは抽象的で洗練されたものに進化しました。世界的な名声は高まっていきましたが、彼は故郷Höganäsに留まることを選び、その作品の多くは地元Höganäs museumに寄贈されました。






