Sylvia Leuchovius Unique Piece
¥750,000
Sylvia Leuchovius(シルヴィア・ロイコヴィウス)によるストーンウェアの壁掛けプレート(ユニーク品)です。
夜の庭に灯る、粘土の点描
深いティールグリーンに沈む画面。その中に、小さな粘土球の連なりだけで花と葉が浮かび上がっています。頭を垂れた2輪の花、右下に広がる大きな葉。赤紫やラベンダーの小さな粒子が、夜の庭に咲く花のようにそこここに散らばっています。
ロイコヴィウスの壁掛けプレート(väggplatta)は、彼女の代名詞とも言える作品カテゴリーです。手で丸めた粘土球をひと粒ずつ貼り付け、線描と面の両方を構成するレリーフ技法。本作では、粘土球が二重の役割を果たしています——画面の縁を囲む正方形の枠線としての連なりと、花や葉を描く有機的な曲線として。1950〜60年代の北欧陶芸でミニマリズムが優勢だった時代に、こうした装飾的で詩的な表現を貫き通したのがロイコヴィウスでした。同時代の批評家が「粘土と色彩の詩(poesi i lera och färg)」と称した仕事そのものが、ここにあります。
この深く沈んだティールグリーンの色調は、「くすんだ色(multna färger)」と形容される彼女の抑制された色彩パレットの中でも、とりわけ印象的な深度を持つもの。額縁のように広がる外縁と中央の装飾フィールドで微妙にトーンが異なり、化粧土の刷毛の動きがそのまま残った表面には、見る角度によって青みと緑みが入れ替わるような奥行きがあります。
フルネーム署名のユニーク品
作品中央右下に「S. Leuchovius」のフルネームが釉下に手書きで記されています。イニシャルのみの「Ateljé(アトリエ)」品とは異なり、フルネーム署名はロイコヴィウスが自らの手で一点のみ制作したユニーク品であることを示すもの。裏面にRörstrandの工場マークや固有番号はなく、表面の署名のみが作者を伝えています。
素地はシャモット・ストーンウェア、約1,280°Cの高温焼成。側面から見るとかなりの厚みがある作品ですが、裏面中央のくぼみで重量が抑えられています。裏面に露出した白いシャモット素地の肌に、この作品が焼き物であることの確かな手触りがあります。
作家: Sylvia Leuchovius(1915–2003)
メーカー: Rörstrand
制作年代: 1960年代〜1970年代(推定)
素材: シャモット・ストーンウェア、化粧土(engobe)、施釉
サイズ: 約 W41.5 × H46 cm
コンディション: 良好(Very Good)
全体的に良い状態です。目立つチップやヒビ、補修跡は見られません。裏面に若干の茶色い斑点(鉄分の酸化による経年変化と考えられます)と、上辺付近に釉薬の垂れ跡が見られますが、いずれも焼成時〜経年によるもので、作品の鑑賞に影響はありません。シャモット素地特有の微細な凹凸やピンホールは製造上の特性であり、損傷ではありません。
SKU: 20221028r3/soto2 カテゴリー: ALL ITEMS, 北欧の陶板 , Sylvia Leuchovius
在庫1個
Sylvia Leuchovius(1915–2003)
Swedish ceramist, Rörstrand from 1949.
Milan Triennale Silver Medal. Collections include Nationalmuseum Stockholm.
小さな粘土粒や花弁をひとつひとつ貼り重ね、土と釉薬に詩を宿す。ロールストランドのアトリエで一点ものの制作を貫いた陶芸家です。その仕事はストックホルムの批評家に「陶芸に詩が宿る」と評されました。



