Lisa Larson Unique Piece
¥150,000
Lisa Larson(リサ・ラーソン)による、Larsons Ungar(ラーソンのこどもたち)シリーズの「Johanna」——無釉の試作品(Provexemplar)です。
釉薬をまとう前のヨハンナ
Larsons Ungarシリーズは、1961年にグスタフスベリ窯のためにデザインされました。リサ自身のこどもたちから着想を得たシリーズで、ヨハンナは娘の名前にちなんでいます。Lotta、Susanna、Johanna、Malin、Pelle、Kalleの6人のこどもたちは、時代の空気をまとった服を着たシャモット・ストーンウェアの像で、鮮やかな色彩の釉薬で装飾されるのが通常の姿です。
ところが、この個体にはその釉薬が一切ありません。シャモット特有のざらりとした褐色の素地がむき出しのまま、焼成だけを経た状態で残っています。おなじみの明るい色の服もなければ、目鼻に施されるはずの彩色もない。それなのに、おだんご頭をちょこんとのせ、両手をおなかの前でそっと合わせたヨハンナのたたずまいは、それだけで十分にヨハンナです。
量産のその手前にあるもの
量産品のJohannaは、部分施釉のストーンウェア(delvis glaserat stengods)として知られ、底面に「Johanna, Sweden, LL」のサインとグスタフスベリのラベルが付されるのが標準です。本品にはそのいずれも見られず、代わりに底面には手書きの記号が残っています。工場でのスタンプ刻印はなく、中央に焼成時の穴が確認できます。
無釉であること、工場の標準マーキングが欠如していること、そして底面の手書き書き込み——これらの特徴は、量産に向けた形状確認のための試作品(Provexemplar)、あるいは釉薬テスト前に焼成されたテストピースとしての性質を強く示唆しています。量産工程では、まず素焼き(bisque firing)を行い、その後に釉薬を施して本焼きに進みます。この個体は、そのプロセスの最初の段階——形が窯の中で正しく焼き上がるかを確認する段階——にとどまったまま、時を経てきたものと考えられます。
リサはかつてこう語りました。「いちばん面白いのは、窯を開けたときにどうなっているかわからないこと」。釉薬のヴェールを一切まとわないこのヨハンナは、まさにその窯を開けた直後の姿——リサの手から生まれた形そのものを、もっとも素直に見せてくれる一体です。
作家: Lisa Larson(1931–2024)
シリーズ: Larsons Ungar(ラーソンのこどもたち)
作品名: Johanna(ヨハンナ)
メーカー: Gustavsberg
制作年代: 1962年デザイン、1962–1980年頃生産(本品は量産前の試作品と推定)
素材: シャモット・ストーンウェア、無釉
サイズ: 高さ 約15cm
コンディション: 並品(Good)
年代相応の状態です。頭頂部に小さな欠け(チップ)があります。底部周辺に経年による軽微なスレ・汚れが見られます。シャモット素地特有の粗い粒子の凹凸、表面の微細な気泡跡は焼成時に生じるもので、損傷ではありません。
※部屋に飾られている写真は、実際の作品写真をもとに生成AIで作成した展示イメージです。作品そのものの形状・質感・状態は、商品写真をご確認ください。
SKU: 20220901L7/15 カテゴリー: ALL ITEMS, Lisa Larson, フィギュア, Lisa Larson Prototype, Glaze Variant
在庫1個
Lisa Larson(1931–2024)
Swedish ceramist, Gustavsberg Studio 1954–1980.
Known for animal figurines and unique stoneware sculptures.
私たちが知っているリサ・ラーソンは、量産品のリサ・ラーソンです。
けれど製品になる前──手びねりの原型、試された色、
実現しなかった夢のかたちの中にこそ、
陶芸家としての素顔が眠っています。






