Åke Holm “FISKARFAMILJEN”
¥200,000
暗い地の中から、象牙色の人物たちが静かに浮かび上がります。魚を掲げ、網を担ぐ三人の漁師たち。Åke Holmが生涯にわたって描き続けた「漁師」のモチーフが、一枚の大皿の上で力強く展開されています。
魚を携える者たち
画面には三人の人物が並び立ち、それぞれが魚や網を手にしています。棒に吊るされた魚、手に掲げた魚、網目模様の漁具――これらはHolmの彫刻作品で繰り返し登場する「漁師ペテロ」のアトリビュート(持物)そのものです。Holmにとってペテロは生涯を通じた仲間のような存在であり、時には手に魚を持ち、時には天秤棒で豊富な漁獲を運ぶ姿で描かれました。本作では、その漁師の主題が複数の人物による群像として展開され、「漁師の家族」とも呼べる構図になっています。衣服に施されたコバルトブルーの三角形が、暗い背景と象牙色の人物像の間にリズムを生み出しています。
手仕事が生むかたち
ろくろを挽くことを好まなかったHolmは、大皿の成形にタタラ作りを用いています。シャモットを混ぜた粘土の板を凸状の石膏型にかぶせて形づくるこの手法により、完全な円形ではない、手仕事の痕跡を色濃く残す力強いフォルムが生まれました。釉薬は筆塗りによるもので、素地の質感が透けて見える部分と、深く色が沈んだ部分とが交錯し、生き生きとした表情をつくり出しています。装飾は素焼きを経ず、乾燥した粘土の上に直接、水気を含んだ筆で描かれました。暗い鉄釉の下地に象牙色の白で人物を浮かび上がらせ、コバルトブルーでディテールを強調する手法は、Holmの大皿に共通する特徴です。
作家: Åke Holm(1900-1980)
制作年: 推定1950〜60年代
素材: 炻器(シャモット混合粘土)
技法: タタラ作り(凸状石膏型使用)、筆による絵付け
サイズ: W27.5 × 28 H5 cm
署名: 底に「ÅKE Holm」
コンディション: 良好(Very Good)
ヒビや欠けは見られません。経年による軽いスレがありますが、絵付けの発色・釉薬の状態ともに良好で、全体の印象を損なうものではありません。
Åke Holmの作品年代について
オーケ・ホルムの作品を年代順に把握することはかなり難しいです。彼の作品は日付けがつけられておらず、彼自身も制作年代について具体的なことを語るのを避けるためです。シリーズごとにおおよその年代は分かりますが、後年に過去の手法を用いて作ることもあるため、特定は困難です。
SKU: 20230513a2/70 カテゴリー: ALL ITEMS, スタジオピース, Åke Holm, Åke Holm Fat タグ: art
在庫1個
Åke Holm (1900-1980)
スウェーデンの陶芸家で彫刻家。彼はHöganäsbolagetでの職を経て、自身の工房を1928年に開設しました。当初は不況を切り抜けるために土産物を作っていましたが、次第に芸術的な聖書の人物像や磁器の動物フィギュアを制作し始めました。彼の作品は1950年代から60年代にかけて聖書のモチーフが主流となり、そのスタイルは抽象的で洗練されたものに進化しました。世界的な名声は高まっていきましたが、彼は故郷Höganäsに留まることを選び、その作品の多くは地元Höganäs museumに寄贈されました。



