Carl-Harry Stålhane Vase “Fibula”
¥44,000
カール・ハリー・スタルハーネ(1920–1990)による、フィブラ(Fibula)シリーズです。
原始の記憶と、端正なフォルムの出会い
フィブラは1969年、スタルハーネがロールストランドのアートディレクターとして最後に手がけた炻器シリーズです。手にすると、まず肩の張った丸みのあるシルエットの、不思議な潔さに目を奪われます。そこに、まるで古代の壁画を思わせる抽象的なレリーフが浮かび上がる。この原始的な力強さと、現代的な釉薬の光沢が混じり合う感覚が、なんとも実験的で心を掴みます。
光の加減で、静かに語りかける装飾
黒に近い濃褐色の天目釉を背景に、ベージュから茶色へと移ろうレリーフが、丸いモチーフや曲線を描いています。一目見ただけでは民藝の土の香りさえ感じさせるのに、手に取って光にかざすと、つややかな釉面がすっと洗練された緊張感を連れてくる。スタルハーネが長年探求した東洋の釉薬の深みと、彼の根底にある北欧の造形感覚が、この小さな壺のなかで見事にひとつになっています。
スタルハーネ後期を象徴する、フィブラ
スタルハーネは1939年にロールストランドへ入社し、パリで彫刻を学んだのち、1953年から同社のアートディレクターを務めました。宋代の陶磁に深く触発され、天目釉や辰砂釉の研究に没頭した作家です。フィブラは、そんな彼の後期を代表するシリーズであり、量産品としての均一さのなかに、一点一点異なるレリーフの濃淡が、アートピースとしての顔をのぞかせています。
作家: Carl-Harry Stålhane(カール・ハリー・スタルハーネ, 1920–1990)
シリーズ: Fibula(フィブラ)
メーカー: Rörstrand(ロールストランド)
制作年代: 1969–1981年
素材: 炻器(ストーンウェア)
サイズ: 高さ 約14cm × 直径 約11cm
コンディション: 良好(Very Good)
良い状態です。大きなヒビやカケは見られません。天目釉の光沢面に経年による微細な擦れがある可能性がありますが、全体の印象を損なうものではありません。底面に見られる色ムラは、焼成時に生じる炻器特有の風合いです。
SKU: 20230126r5/67 カテゴリー: ALL ITEMS, Rörstrand, 北欧の花器, Carl-Harry Stålhane, Nordic Vessels
在庫1個



