Lisa Larson Unique Piece
¥1,100,000
Lisa Larson(リサ・ラーソン)による、イヌのユニークピース(unikat)です。
毛の奥から覗く目
長い毛に覆われた大きな犬が、前足をそろえてすとんと座っています。顔のほとんどは毛に隠れていて、片方の目がちらりと覗くだけ。ぽってりとした鼻先だけが釉薬の下から素地の色を覗かせて、どこか得意げです。
これはリサ・ラーソンが自らの手で粘土を成形し焼成した、世界にひとつだけのスタジオ作品です。裏面に「LISA L. 85」の手彫りサインが刻まれています。
1985年の犬、2000年代の犬
リサは生涯を通じてイヌを繰り返し造形しました。グスタフスベリ時代のKennel(ケンネル)シリーズ、独立後のVov(ヴォヴ)シリーズ——量産の枠の中でも犬種ごとの個性をユーモラスに切り取ってきた作家です。しかしユニークピースにおけるイヌは、特定の犬種の「再現」ではありません。犬という生き物そのものの存在感——毛の重さ、体の傾き、こちらを見上げる気配——を、リサの手が直接粘土に刻み込んでいます。
展覧会図録『リサ・ラーソン展 ── 創作と出会いをめぐる旅』のP112には、2000年代に制作されたユニークピースのイヌたちが掲載されています。リサは2012年から2016年にかけても、本品のモチーフをもとにした小型のユニークピースを制作しました。けれど、1985年の本品と2000年代以降の作品を並べたとき、そこには決定的な違いがあります。
後年の犬たちが愛らしいキャラクターとしてきれいにまとまっていくのに対し、本品には「動物」がいます。全身を覆う深いオリーブグレーの釉薬はところどころに明るい斑点が浮かび、耳や前足、尻尾に刻まれた線刻は「毛」の流れを最小限の手数で伝えています。それでいて、細部の描写に頼らない大きな塊としてのフォルムの力がある。23cmという堂々としたスケールが、その存在感をさらに際立たせています。犬の可愛さを表現しながら、可愛さに回収されない——それはリサのユニークピースが最も生き生きとしていた時代の手の痕跡です。
底面をひっくり返すと、中空の構造と無釉のシャモット素地が露出しています。手びねりによる成形の痕跡——指で押さえた跡、粘土の継ぎ目——がそのまま残り、リサの手がこの犬を生み出した過程を直接見ることができます。
作家: Lisa Larson(1931–2024)
シリーズ: —(ユニークピース)
作品名: イヌ(Dogs / Hund)
制作: リサ・ラーソン自身のアトリエ
制作年代: 1985年
素材: 炻器(ストーンウェア)、手びねり、施釉
サイズ: 高さ 約23cm
マーキング: 裏面に「LISA L. 85」手彫りサイン
コンディション: 美品(Excellent)
とても良い状態です。チップやヒビ、補修跡は見られません。釉薬表面のピンホールや斑点は焼成時に生じる特性であり、損傷ではありません。
※部屋に飾られている写真は、
SKU: 20230320g3/LU21 カテゴリー: ALL ITEMS, Lisa Larson, Gustavsberg, Lisa Larson Unique Piece, Lisa Larson Prototype, All Uniquepiece, Original Studio Piece Brand: Gustavsberg
在庫1個
Lisa Larson(1931–2024)
“猫のマイキー”で知られるリサ・ラーソン──けれど世界では、自由な造形で評価されたスウェーデンを代表する陶芸家として語られています。






