Olle alberius Bowl
¥70,000
この作品は、生命と自由の象徴である鳥を中心としたOlle Alberiusの独特な解釈を表しています。鳥と卵、そして青い木の実を思わせる図形が描かれ、これらは彼の得意とする幾何学模様の中に組み込まれています。Alberiusによるこの抽象化された表現は、自然界の要素を装飾的でありながらも深い意味を持つ形で再解釈し、視覚的な語彙を豊かにしています。水に浮かぶような陶板のデザインは、ボウルの形状を利用しています。このボウルの中には、独立した世界が存在しているかのようです。水という要素は、生命の源であり、再生と純粋さの象徴でもあります。ボウルがこの水の役割を果たし、鳥と卵と木の実を包み込むことで、生命の循環と自然の中での種の継続を示唆しています。
考察を深めれば、青い木の実は生命の種を象徴し、水の中で育つ準備ができていることを表しているとも解釈できます。青はしばしば平静と直感を連想させる色であり、ここでは自然の穏やかさと内省的な思考を促す要素として機能しています。
Alberiusは、この陶板によって、私たちが暮らす宇宙のミニチュア版を創り出しているかのようです。作品は見る者を自然との結びつきへと誘い、そこに存在する生命の脆さと力強さ、そしてその複雑な相互作用を考えさせるものです。彼の作品は、芸術を通じて自然界への敬愛と尊重を示すとともに、我々が一部となっているより大きな生命のシステムを再認識させるものです。
ヒビや欠けもなく良好なコンディションです
φ25 h5 (cm)
1960s
在庫1個
SKU: 20230331r1/77 カテゴリー: ALL ITEMS, Rörstrand, Olle alberius, New Arrival タグ: art
Olle alberius (オーレ・アルバリウス)
オーレ・アルバリウスは1926年4月8日にスウェーデンのヨンショーピングで生まれました。若い頃からアートとデザインに情熱を注ぎ、1952年から1956年にかけてストックホルムの美術工芸大学コンストファックで学びました。ここでの学びは彼のデザイン哲学を育み、セラミックとガラスデザインの技術を磨く貴重な時期となりました。1957年にはストロムスタッドのSyco Keramikに加わり、その後1965年まで同社で活躍しました。1963年からは、Syco Keramikに在籍しつつロールストランドでも創作活動を展開し、Astral、Fleur、Formaといった影響力のあるセラミックシリーズを手掛けました。彼のデザインはスカンジナビアのシンプルさと機能性を追求したことで高く評価されます。1971年には新たな挑戦としてOrrefors Glassworksに移籍し、ガラスデザインに専念しました。グレイルやアリエルなどの技術を用いて、繊細で洗練されたガラスウェアやアートガラスを創出し、伝統的なガラス製造の枠を広げ、Orreforsの国際的な評価を確立しました。
オーレ・アルバリウスの作品はミッドセンチュリーモダンの美学と実用性を兼ね備え、スカンジナビアデザインの特徴を体現しています。
「日常の物品に美しさと機能性をもたらす」という彼のビジョンは今も高い評価を受けており、彼の作品はストックホルム国立博物館や、ヨーテボリのレース博物館などの常設コレクションに収められています。