Inger Persson(1936-2021)

インガー・パーソン

陶芸家、及びデザイナーとして広く知られるInger Birgitta Perssonは、1936年12月26日にスウェーデン、サンダルネで生まれました。彼女は1955年から1959年までストックホルムの芸術学校、Konstfackで学びました。夏休みにGustavsbergとUpsala Ekebyの企業実習に参加し、実務経験を積んでいきます。

卒業後、彼女の作品はRörstrands陶磁器工場の当時のディレクター、Fredrik Wehtjeの目に留まり、試用期間付きでしたがアトリエで働く機会を得ました。そこで彼女は、食器シリーズをはじめ、花器、ボウル、プレート、さらにはフクロウや鳥をモチーフにした小さなフィギュアまで、さまざまな作品を手掛けます。特に、彼女が手掛けた “Colette” と “Pop” のシリーズは、Rörstrandの最大のヒット商品となりました。

1971年、折からの不景気により、親会社のUpsala Ekebyによって全ての所属アーティストが解雇されてしまいます。それをきっかけに彼女は自身のアトリエを立ち上げ、またTidaholmの大学での教職を引き受けることを選びました。Knabstrup Ceramic Industryとフランスのガラス工場と契約し、フリーランスのデザイナーとして活躍するその一方で、彼女は25年間にわたり多くの学生に影響を与え続けました。

1982年にRörstrandの新オーナーであるWärtsiläグループがデザイン部門に再投資を始めた際、彼女は再びRörstrandに戻りました。彼女の2回目の在籍期間は1994年まで続き、その間に彼女は”Snurran”、”Trippel”、”Starlet”といった名立たるシリーズを制作しました。

Ur Pro Arte-Kollektionen,1994
Pop-Kollektionens

Inger Birgitta Persson1996年に引退し、2021年5月18日にリドショーピングで永眠しました。しかし、彼女の影響力と存在感はスウェーデンのデザイン業界において依然として色濃く感じられます。

彼女の手掛けた陶器や作品は、”I.Persson”、”IPE”、あるいは”IP”というサインが入っています。

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