Åke Holm “Nimrod”
¥500,000
暗褐色のマット釉を背景に、馬にまたがる人物が両腕を大きく広げ、その足元を犬が駆け、空には鳥が舞う——動きに満ちた狩猟の情景です。Holmの平面作品の中でも、構図の大胆さと躍動感がひときわ際立つ一枚です。
狩りの高揚を捉えた構図
馬上の人物は両腕を左右に広げ、狩りの高揚を全身で表しています。馬は脚を前後に伸ばして疾走し、その下を犬が並走し、右上には鳥が飛翔する。人物・馬・犬・鳥という四つの存在が画面にリズミカルな動線を生み出し、静止した陶板でありながら風の動きまで感じさせます。旧約聖書に登場する力強い狩人ニムロデを想起させる主題ですが、Holmは聖書の記述を忠実に再現するよりも、物語の一場面に自由な想像力を働かせる作家でした。この作品もまた、特定の場面の図解というよりも、狩猟という人間の根源的な営みそのものを描いたものと見るのが自然でしょう。
マット釉の重厚さと青のアクセント
背景の暗褐色マット釉はざらりとした質感を持ち、シャモットを混ぜた土の粗さがそのまま表面に現れています。騎手の衣服と馬具には深い青の釉薬が配され、渋い色調の中で鮮やかなアクセントになっています。馬と人物はベージュ系の釉薬による大胆な線描で表現され、彫刻家であるHolmの造形感覚が平面の上でも存分に発揮されています。なお、Holmはヘガネス社傘下のスクロムベルク工場から耐火タイルを入手し、釉薬で装飾してテーブルの天板として制作することもありました。焼成中にタイルが反って天板に使えなくなると、裏面に金具を取り付けて壁掛け作品に仕立て直したといいます。本作の裏面にも同様の金具が残っており、そうした経緯をたどった一枚かもしれません。
作家: Åke Holm(1900-1980)
制作年: 推定1950〜60年代
素材: 耐火タイル、炻器釉
技法: 筆による釉薬絵付け
サイズ: W48 × 43 cm
署名: 陶板中央「Åke Holm」
コンディション: 良好(Very Good)
縁に年代相応の小さな欠けが見られますが、画面本体には影響がなく、作品としての印象を損なうものではありません。
Åke Holmの作品年代について
オーケ・ホルムの作品を年代順に把握することはかなり難しいです。彼の作品は日付けがつけられておらず、彼自身も制作年代について具体的なことを語るのを避けるためです。シリーズごとにおおよその年代は分かりますが、後年に過去の手法を用いて作ることもあるため、特定は困難です。
SKU: 20241218a1/soto2 カテゴリー: ALL ITEMS, 北欧の陶板 , Åke Holm, Åke Holm Fat, ake holm on
在庫1個
Åke Holm (1900-1980)
スウェーデンの陶芸家で彫刻家。彼はHöganäsbolagetでの職を経て、自身の工房を1928年に開設しました。当初は不況を切り抜けるために土産物を作っていましたが、次第に芸術的な聖書の人物像や磁器の動物フィギュアを制作し始めました。彼の作品は1950年代から60年代にかけて聖書のモチーフが主流となり、そのスタイルは抽象的で洗練されたものに進化しました。世界的な名声は高まっていきましたが、彼は故郷Höganäsに留まることを選び、その作品の多くは地元Höganäs museumに寄贈されました。








