ÅKE HOLM “Kullatroll”
¥75,000
ÅKE HOLM(オーケ・ホルム) の名を広く知らしめた「クッラトロル(Kullatroll)」シリーズの一点です 。20世紀初頭、スウェーデン有数のリゾート地として栄えたメッレ(Mölle)の観光客向け土産物として考案され、1930年代の大恐慌時代には、彼の工房の経営を支える重要な収入源となりました。
しかし、その意義は単なる土産物や経済的な成功に留まりません。ホルムは、単純化されたフォルムのトロール像を通じて彫刻的な造形の探求を深め、これが後の聖書人物像や動物彫刻といった、より大きく芸術性の高い作品群へと発展する重要な礎となったのです。「人間とトロールの間に、それほどの隔たりはない」と語ったとされる彼の言葉通り、この小さな作品には、彼のユーモアと、後のモニュメンタルな作品群にも通じる人間への温かな眼差しの原点が凝縮されています。
ヒビや欠けもなく良いコンディションです。
h15 (cm)
オーケ・ホルムの作品を年代順に把握することはかなり難しいです。
彼の作品は日付けがつけられておらず、彼自身も制作年代について具体的なことを語るのを避けるためです。
シリーズごとにおおよその年代は分かりますが、後年に過去の手法を用いて作ることもあるため、特定は困難です。
おそらく1930s
在庫1個
Åke Holm (1900-1980)
スウェーデンの陶芸家で彫刻家。彼はHöganäsbolagetでの職を経て、自身の工房を1928年に開設しました。当初は不況を切り抜けるために土産物を作っていましたが、次第に芸術的な聖書の人物像や磁器の動物フィギュアを制作し始めました。彼の作品は1950年代から60年代にかけて聖書のモチーフが主流となり、そのスタイルは抽象的で洗練されたものに進化しました。世界的な名声は高まっていきましたが、彼は故郷Höganäsに留まることを選び、その作品の多くは地元Höganäs museumに寄贈されました。
【自身の工房で一人で作り続けた作品は全て一点物となっています】