Åke Holm
¥180,000
Åke Holm(オーケ・ホルム)の、より私的な創作世界を垣間見ることができる、大変希少な絵画作品です。ホルムは生涯を通じて「何よりもまず陶芸家」であると自認しており、その絵画や素描は、彼にとって売るためでも、人に見せるためでもない、内なる創造性の発露そのものでした。
資料によれば、ホルムは工房で粘土をこねる傍ら、自宅では常に紙とペンを手にしていたと伝えられています。彼の絵画制作はほとんど「作業療法」のようであり、来客中でさえスケッチブックを取り出すほど、日常に深く根差した行為でした。そこでは、彼が作る炻器(stengods)の落ち着いた静かな色彩とは対照的に、本作に見られるような鮮烈な「色彩の爆発」が繰り広げられていたのです。
これらの作品群は長らく公開されることはありませんでしたが、その芸術的価値を見出した美術館側の熱心な説得により、ようやく1977年に初めてまとまった形で展覧会が開催されました 。ホルム自身は、絵画制作をあくまで自身の「趣味」であると語っていましたが、その広範なコレクションは、もう一冊本が作れるほど膨大であったといいます。
この一枚は、陶芸家という公的な顔の裏で、彼が自身の内面と向き合い続けた軌跡の断片です。陶芸作品とは異なる、より自由で直接的な感情表現が魅力であり、Åke Holmという芸術家の多面的な魂に触れることができる、またとない機会を提供してくれます。
ダメージもなく良好なコンディションです。
39×38 (cm)
オーケ・ホルムの作品を年代順に把握することはかなり難しいです。
彼の作品は日付けがつけられておらず、彼自身も制作年代について具体的なことを語るのを避けるためです。
シリーズごとにおおよその年代は分かりますが、後年に過去の手法を用いて作ることもあるため、特定は困難です。
SKU: 20241021a2 カテゴリー: ALL ITEMS, Åke Holm, 絵・イラスト・ポスター タグ: art
在庫1個
Åke Holm (1900-1980)
スウェーデンの陶芸家で彫刻家。彼はHöganäsbolagetでの職を経て、自身の工房を1928年に開設しました。当初は不況を切り抜けるために土産物を作っていましたが、次第に芸術的な聖書の人物像や磁器の動物フィギュアを制作し始めました。彼の作品は1950年代から60年代にかけて聖書のモチーフが主流となり、そのスタイルは抽象的で洗練されたものに進化しました。世界的な名声は高まっていきましたが、彼は故郷Höganäsに留まることを選び、その作品の多くは地元Höganäs museumに寄贈されました。