Åke Holm Vase
¥180,000
ふっくらとした球根形の胴体から、きゅっと絞られた細い首がすっと立ち上がる水差しです。小ぶりな取っ手が胴体の上部から首の付け根にかけて弧を描き、古典的で端正なシルエットをつくっています。オリーブがかった茶系の釉薬が器全体を包み、光の当たる角度によって緑みが浮かんだり、砂色に近い表情を見せたりと、静かな変化を楽しめます。
兄弟工房の時代を伝える一点
底面には「Å. Holm」の署名が確認でき、1930〜40年代の制作と考えられます。1928年、ヘーガネス社の美術陶器部門閉鎖を機に、オーケは弟アッテと共にホルム兄弟工房を設立しました。ろくろの名手だったアッテが成形を担い、オーケが装飾と施釉を手がけるという分業体制がとられており、この水差しもそうした共同作業から生まれた一点と見られます。後年の重厚な聖書彫刻とは趣を異にする、実用の器に芸術性を宿らせた初期ならではの仕事です。
釉薬と装飾の表情
肩まわりには、釉薬の濃淡で描かれたループ状の装飾が連なり、ゆるやかな波のようなリズムを生んでいます。この模様はオリーブグリーンの濃い色調で描かれ、地の砂がかった茶色との対比が穏やかなアクセントになっています。胴体の下半分は釉薬がやや薄くかかり、粘土の粒子感がうっすらと透けて見える素朴な肌合いです。首から口縁にかけては釉薬がしっかりと溜まり、しっとりとした艶を帯びています。青年期に学んだユーゲントシュティール様式の名残を感じさせるこの流麗な装飾には、後に彫刻的な作風へと向かうオーケの、装飾家としてのもう一つの顔が表れています。
作家: Åke Holm(1900-1980)
制作年: 1930〜40年代
素材: 施釉陶器
技法: ろくろ成形(アッテ・ホルム)、装飾・施釉(アーケ・ホルム)
サイズ: H26.5 cm
署名: 底に「Å. Holm」
コンディション: 良好(Very Good)
ヒビや欠けは見られません。年代を考慮すると良い状態です。
Åke Holmの作品年代について
オーケ・ホルムの作品を年代順に把握することはかなり難しいです。彼の作品は日付けがつけられておらず、彼自身も制作年代について具体的なことを語るのを避けるためです。シリーズごとにおおよその年代は分かりますが、後年に過去の手法を用いて作ることもあるため、特定は困難です。
SKU: 20240323g1/113 カテゴリー: ALL ITEMS, Åke Holm, ake holm on タグ: art
在庫1個
Åke Holm (1900-1980)
スウェーデンの陶芸家で彫刻家。彼はHöganäsbolagetでの職を経て、自身の工房を1928年に開設しました。当初は不況を切り抜けるために土産物を作っていましたが、次第に芸術的な聖書の人物像や磁器の動物フィギュアを制作し始めました。彼の作品は1950年代から60年代にかけて聖書のモチーフが主流となり、そのスタイルは抽象的で洗練されたものに進化しました。世界的な名声は高まっていきましたが、彼は故郷Höganäsに留まることを選び、その作品の多くは地元Höganäs museumに寄贈されました。







