Åke Holm Bowl 13.5cm
¥115,000
Åke Holm(オーケ・ホルム)による、静謐な佇まいが印象的な鉢です。彼は聖書を主題とした力強い彫刻でその名を知られていますが、キャリアを通じて、本作のような古典的で柔らかなフォルムを持つ器も少数ながら制作しました。
この作品の真価は、丸みを帯びた端正なフォルムと、それを包む繊細な釉薬との調和にあります。落ち着いたアースカラーのマット釉は、ホルムがその深い知識をもって探求した多様な釉薬表現の一つです。彼は、彫刻とは異なる滑らかな器には、その美しさを最大限に引き出すための釉薬が必要だと理解していました。
「正しいオブジェの正しい場所に、正しい釉薬を施す」という彼の哲学が、この簡潔なフォルムの中に凝縮されています。技巧を誇示するのではなく、土と釉薬が持つ本来の美しさを静かに引き出した、ホルムの芸術性の多面性を示す一点です。
ヒビや欠けもなく良いコンディションです。
φ13.5 h9.5 (cm)
オーケ・ホルムの作品を年代順に把握することはかなり難しいです。
彼の作品は日付けがつけられておらず、彼自身も制作年代について具体的なことを語るのを避けるためです。
シリーズごとにおおよその年代は分かりますが、後年に過去の手法を用いて作ることもあるため、特定は困難です。
在庫1個
Åke Holm (1900-1980)
スウェーデンの陶芸家で彫刻家。彼はHöganäsbolagetでの職を経て、自身の工房を1928年に開設しました。当初は不況を切り抜けるために土産物を作っていましたが、次第に芸術的な聖書の人物像や磁器の動物フィギュアを制作し始めました。彼の作品は1950年代から60年代にかけて聖書のモチーフが主流となり、そのスタイルは抽象的で洗練されたものに進化しました。世界的な名声は高まっていきましたが、彼は故郷Höganäsに留まることを選び、その作品の多くは地元Höganäs museumに寄贈されました。