Åke Holm Skål 37.5cm
¥300,000
Åke Holm(オーケ・ホルム)の作品世界は、旧約聖書を主題とした重厚な彫刻群によって広く知られていますが、同時に彼は、故郷Höganäs(ヘーガネス)の土の質感を活かした、表現力豊かな大皿(Fat)や鉢(Skål)も数多く制作しました。本作は、彼が動物モチーフの探求を深め、炻器(stengods)の表現を確立していった1940年代から1950年代頃の、円熟期の特徴を示す非常に魅力的な鉢です。
外側には、あえて土の荒々しい質感が残されており、これはホルムが好んで用いたシャモット(chamotte、焼成済みの陶器を粉砕して粘土に混ぜ込んだもの)入りの土を思わせます 。この素朴で力強い素材感こそが、彼のモニュメンタルな彫刻作品の基盤ともなりました 。
一方で、鉢の内側に目を向けると、外側の素朴さとは対照的な、絵画的な世界が広がっています。緑がかった青磁(celadon)を思わせる淡いアースカラーの釉薬 の上に、大胆な黒の筆遣いで「鳥の木」(Fågelträdet)を思わせるモチーフが描かれています。中央の木から伸びる枝に、様式化された2羽の鳥が止まるこの構図は、彼の彫刻とは異なる、装飾的な側面を強く感じさせます。
資料によれば、ホルムはこうした大皿や鉢の装飾において、事前の素焼きを行わず、乾いた粘土の上に直接、水気を含んだ筆で描くことを好んだとされています。この技法が、画像の線描に見られるような、迷いのない伸びやかな表現を生み出しているのでしょう。動物は、聖書の物語と並び、ホルムにとって重要なインスピレーションの源でした。同時代のモダニズム芸術、例えばPablo Picasso(パブロ・ピカソ)の陶器作品などからも影響を受けつつ、彼はそれを独自のスタイルで昇華させました。
本作は、Åke Holmの芸術の核心である「土の力強さ」と、彼の豊かな想像力が生み出す「素朴な絵画性」が見事に融合した一点です。彼の作品の多くは故郷のヘーガネス博物館(Höganäs Museum)に収蔵されており 、その芸術世界の一端に触れることができる貴重な作品と言えます。
ヒビや欠けもなく良好なコンディションです。
φ37.5 H15(cm)
1940-50s
オーケ・ホルムの作品を年代順に把握することはかなり難しいです。
彼の作品は日付けがつけられておらず、彼自身も制作年代について具体的なことを語るのを避けるためです。
シリーズごとにおおよその年代は分かりますが、後年に過去の手法を用いて作ることもあるため、特定は困難です。
在庫1個
Åke Holm (1900-1980)
スウェーデンの陶芸家で彫刻家。彼はHöganäsbolagetでの職を経て、自身の工房を1928年に開設しました。当初は不況を切り抜けるために土産物を作っていましたが、次第に芸術的な聖書の人物像や磁器の動物フィギュアを制作し始めました。彼の作品は1950年代から60年代にかけて聖書のモチーフが主流となり、そのスタイルは抽象的で洗練されたものに進化しました。世界的な名声は高まっていきましたが、彼は故郷Höganäsに留まることを選び、その作品の多くは地元Höganäs museumに寄贈されました。





