Åke Holm “MOSE MED KOPPARORMEN”
¥270,000
Åke Holm(オーケ・ホルム)による、1945年制作の壁掛けレリーフ(陶板)です。作品の裏面には、作家本人による「Åke Holm」の署名と「-45」という制作年が明確に刻まれており、彼のキャリアにおける重要な時期の作品であることがわかります。
描かれている主題は、旧約聖書の民数記に由来する「モーセと青銅の蛇」です。これは、アーケ・ホルムが彫刻やテーブル天板のモチーフとしても取り上げた、彼にとって重要なテーマの一つでした 。物語は、荒れ野で神に背いた民が毒蛇に噛まれて苦しむ中、モーセが神の啓示に従って青銅の蛇を竿の先に掲げ、それを見上げた者は救われた、というものです 。アーケ・ホルムにとって聖書の物語は、特定の教義を超え、人間の内面にある苦悩、信仰、そして救済といった普遍的なテーマを探求するための「共通言語」でした。
1945年という制作年は、アーケ・ホルムの作風における重要な転換期にあたります。彼は1930年代のユーモラスで民衆的な魅力を持つテラコッタ(terrakotta)の人物像から、1940年代に入ると、より重厚でブロック状の施釉彫刻、そして炻器(stengods)を用いた表現へと移行していきます。
ヒビや欠けもなく良好なコンディションです。
W25×21 T1.5 (cm)
1945
在庫1個
Åke Holm (1900-1980)
スウェーデンの陶芸家で彫刻家。彼はHöganäsbolagetでの職を経て、自身の工房を1928年に開設しました。当初は不況を切り抜けるために土産物を作っていましたが、次第に芸術的な聖書の人物像や磁器の動物フィギュアを制作し始めました。彼の作品は1950年代から60年代にかけて聖書のモチーフが主流となり、そのスタイルは抽象的で洗練されたものに進化しました。世界的な名声は高まっていきましたが、彼は故郷Höganäsに留まることを選び、その作品の多くは地元Höganäs museumに寄贈されました。






