BÖRJE SKOHG Small Wall Plate
¥55,000
古代の壁画から抜け出したような騎士たちが、ここでは鮮烈な青の世界を駆け抜けていきます。同じ構図を用いながらも、色彩の選択によって全く異なる物語が生まれることを、この一枚は鮮やかに証明しています。
澄み切った空の色を思わせる背景は、これまでのアースカラーやペールトーンの作品とは一線を画し、極めてモダンでグラフィカルな印象を与えます。歴史的なモチーフは、この大胆な色彩によって、まるで現代のタペストリーかデザインの一部のようです。
さらに目を引くのは、馬の胴体にリズミカルに配置された銀の粒。鋲(びょう)のようでもあり、星々のようでもあるこの装飾は、作品の持つ物語性をさらに抽象化し、純粋なデザインとしての完成度を高めています。
古典的なモチーフと、作家の尽きない遊び心や実験精神が出会ったとき、これほどまでに新鮮な作品が生まれる。スコーグの晩年の自由な境地を感じさせる、美しい一枚です。
ヒビや欠けもなく良好なコンディションです
12×12(cm)
1983
在庫1個
Börje Skohg (1923-2006)
グスタフスベリに在籍し、師ヴィルヘルム・コーゲから受け継いだ銀彩技法を独自に発展させた陶芸家。一点ものの作品制作にこだわり続けたため、その名は広く知られていません。ゆえに、残された作品は極めて希少なアートピースとして、静かな輝きを放っています。