BÖRJE SKOHG Small Wall Plate
¥55,000
古代の壁画を思わせるモチーフながら、その佇まいは驚くほどにモダンです。スコーグが好んで描いた騎士の姿が、ここでは全く新しい表情を見せています。
この独特の雰囲気の鍵は、色彩にあります。洞窟の土の色とは対極にあるような、柔らかなペールグリーンの背景。それが重厚な銀彩のモチーフを歴史の重みから解き放ち、洗練されたグラフィックパターンのように見せているのです。
ここには作家の晩年のテーマの一つである、自然と一体化する騎士の姿が描かれています。騎士も、馬も、周りの木々も、すべてが同じ質感で描かれ、そのフォルムは溶け合い、重なり合う。人と自然の境界は消え、まるで一枚のタペストリーのように、すべてが等価な存在として調和しています。
見慣れたモチーフを、モダンなデザイン感覚と静謐な色彩で再解釈した一枚。あらゆる存在が穏やかに調和する、作家の晩年の境地を静かに物語る作品です。
ヒビや欠けもなく良好なコンディションです
12×12(cm)
1987
在庫1個
Börje Skohg (1923-2006)
グスタフスベリに在籍し、師ヴィルヘルム・コーゲから受け継いだ銀彩技法を独自に発展させた陶芸家。一点ものの作品制作にこだわり続けたため、その名は広く知られていません。ゆえに、残された作品は極めて希少なアートピースとして、静かな輝きを放っています。