BÖRJE SKOHG Wall Plate
¥90,000
Börje Skohg(ボリエ・スコーグ)の陶板作品です。
スウェーデンの自然風景を主題にしたこのシリーズでは、それまで多用されていた黒や銀一色の厳しい表現から一転し、明るい色調が積極的に取り入れられるようになります。
作家としての晩年、スコーグは装飾性をそぎ落とし、柔らかく、どこか個人的なまなざしへと作風を移していきました。
この変化は、単なる表現技法の変遷ではなく、自然と向き合う眼差しの変化――長い創作の果てに見出した、静かで穏やかな風景の美しさそのものに感じられます。
特にこの晩年の風景陶板では、銀彩と淡い釉彩が呼応しながら、光や空気、季節の気配までも写し取るかのような描写が見られます。
画一的な量産品ではなく、一点ごとに構図や釉調が異なるため、風景の再現というよりは、記憶に近い「印象の断片」を残した作品群と言えるかもしれません。どこか懐かしさを含んだその風景は、見る者それぞれの記憶とも静かに重なります。
ヒビや欠けもなく良好なコンディションです
1985
23×23 (cm)
在庫1個
Börje Skohg (1923-2006)
グスタフスベリに在籍し、師ヴィルヘルム・コーゲから受け継いだ銀彩技法を独自に発展させた陶芸家。一点ものの作品制作にこだわり続けたため、その名は広く知られていません。ゆえに、残された作品は極めて希少なアートピースとして、静かな輝きを放っています。