BÖRJE SKOHG Wall Plate
¥90,000
これは、一体何を描いたものでしょう。これまでの有機的なモチーフとは異なり、この作品からはどこか無機質で、構築的な印象を受けます。歯車やバネを思わせるフォルムは、まるで何かの機械の内部を覗き込んでいるかのようです。
スコーグがフラットな視線で世界を捉えたとき、機械という存在はどのように映るのか。一般的に語られる力強さや機能美ではなく、むしろ素材そのものが持つ「硬さ」や、構造がもたらす「とげとげしさ」として立ち現れるのかもしれません。しなやかな生命の曲線とは対照的な、鋭い直線と硬質なテクスチャがそれを物語ります。
自然の動植物に向けられていたのと同じ眼差しが、ここでは人工的な造形物に向けられています。生命のあるなしに関わらず、あらゆる存在を等価な「かたち」として見つめ、その本質を抽出しようとする。作家の尽きない探求心を感じさせる、知的な魅力に満ちた作品です。
ヒビや欠けもなく良好なコンディションです
1985
22.5×22.5 (cm)
在庫1個
Börje Skohg (1923-2006)
グスタフスベリに在籍し、師ヴィルヘルム・コーゲから受け継いだ銀彩技法を独自に発展させた陶芸家。一点ものの作品制作にこだわり続けたため、その名は広く知られていません。ゆえに、残された作品は極めて希少なアートピースとして、静かな輝きを放っています。