BÖRJE SKOHG Wall Plate
¥180,000
黒と灰の濃淡に、金茶の揺らぎ。一見すると冷たく、どこか緊張を孕んだようなその顔は、しかしじっと見つめていると、ふと穏やかな表情を返してくる──首元のネックレス、肩にかかるブロンドの髪。細部のあしらいにこめられた静かな優しさが、少しずつこちらに滲んできます。
裏面には「友人オッレへ B.スコーグより 1969年1月19日」と記されていました。贈られた相手がこの人物を、愛する人、大切な人として見ていたのだとすれば、作品に込められた印象は、黒の濃さとはまったく異なるものとして伝わったはずです。
モナリザが見る人によって異なる印象を与えるように、優れた人物像は、実在の人と同じように、受け手の記憶や感情によって、まなざしも表情も変わって見えるもの。この作品もまた、その領域に深く踏み込んでいるように思います。
裏面のフチに所々細かなかけがあります。
W22.5×22.5 (cm)
1969
在庫1個
Börje Skogh (1923-2006)
銀の釉薬を用いた独自の技法で世界を魅了したスウェーデン出身の陶芸家であり、芸術家です。彼の作品は世界各地で展示され、ニューヨーク、パリ、コペンハーゲン、オスロ、ヘルシンキをはじめとするギャラリーや美術館で多くの個展を開催しました。1987年にグスタフスベリを退職後、スクーギはダーラナ県レットヴィクに移り、絵画制作に専念しました。彼の作品はストックホルムの国立美術館をはじめとして、数多くの美術館に収蔵されています。