Lisa Larson Unique Piece
¥170,000
Lisa Larson(リサ・ラーソン)による、Rundel(ルンデル)シリーズ「Mask」(仮面)の釉薬テストと考えられる試作品です。
円の中に浮かぶ、もうひとつの顔
Rundelシリーズは、1966年にデザインされた円形の壁掛けレリーフ。鳥、蝶、花などのモチーフが透かし彫りで表現され、1969年から1972年にかけてグスタフスベリで量産されました。本品のモチーフは「Mask」——丸い枠の中に、大きな鼻を突き出し、左右に目を見開いた仮面が浮かんでいます。
リサが1960年代を通じて深めていたプリミティヴィズムへの関心が、手のひらサイズの円の中にぎゅっと凝縮されたモチーフです。どこか古代の護符を思わせる力強さがありながら、正面から目が合うと、ふっと笑ってしまうようなとぼけた表情。この二面性がいかにもリサらしい。
ただし、このMaskは量産品のRundelシリーズでは確認されていません。鳥や蝶のような親しみやすいモチーフとは違い、壁に飾るにはいささか個性が強すぎたのかもしれません。量産化を前提にテストまでは進んだものの、最終的にシリーズのラインナップからは外された——その結果、試作品だけが残ったと考えられます。
採用されなかった色、採用されなかったモチーフ
配色もまた、量産品とはまったく異なります。量産品のRundelは白やクリーム色の素地をベースに、赤・青・黒などの手描き彩色で部分的に色を載せるのが標準的な仕上げです。本品は枠からモチーフまですべてを深いティールブルーのマット釉で覆い、仮面の目や口元にだけゴールドがかったオーカーの釉薬を重ねています。白い素地は一切見せず、量産品の明快な世界観とは別の、重厚で沈んだトーン。古い青銅器のような質感が、仮面というモチーフの原始的な力をいっそう引き立てています。
枠の内側エッジには無釉のシャモット素地が露出し、茶色い土の肌が顔を覗かせています。裏面にも同じティールブルーの釉薬がかかり、中央に壁掛け用の金具が取り付けられています。
モチーフも配色も、どちらも量産品としては採用されなかった。いわば二重の意味で「選ばれなかった」作品です。けれどそれは、裏を返せば量産品では絶対に出会えない一点だということ。Rundelシリーズの開発過程で、リサと工場がどんな可能性を探っていたのか——この小さな円の中の仮面は、その判断の痕跡を静かに伝えています。
作家: Lisa Larson(1931–2024)
シリーズ: Rundel(ルンデル)― 釉薬テスト(glasyrprov)と推定される試作品
作品名: Mask(仮面)
メーカー: Gustavsberg
制作年代: 1960年代後半(推定)
素材: ストーンウェア、全面施釉(ティールブルー・マット釉 + ゴールドオーカー釉)
サイズ: 直径 約12.5cm × 高さ 約3.5cm
コンディション: 美品(Excellent)
とても良い状態です。チップやヒビ、補修跡は見られません。枠の内側エッジに素地の露出がありますが、釉掛け時に生じるもので損傷ではありません。裏面中央に壁掛け用の金具があります。
※部屋に飾られている写真は、
SKU: 20240603g2/118 カテゴリー: ALL ITEMS, Lisa Larson, 北欧の陶板 , Lisa Larson Unique Piece, Lisa Larson Prototyp, All Uniquepiece
在庫1個




