Stig Lindberg Fajans Bowl 13.5cm SOLD OUT!
1940年代初期に生み出された、Stig Lindberg(スティグ・リンドベリ)のFajans(ファイアンス)作品です。赤土で成形された器に乳白色の釉薬を施し、さらに手描きの彩色を重ねることで、やわらかで親しみやすい表情を備えています。工場での量産とは異なり、スタジオのアーティストが一点一点を筆で仕上げたため、同じシリーズでもわずかに異なる個性が宿ります。
このシリーズは、1930年代末にグスタフスベリへ入った若きリンドベリが、その才能を世に知らしめる契機となったものでもあります。ファイアンス独特の軽やかさと装飾性は、当時のスウェーデンに新鮮な喜びをもたらし、日常器でありながら芸術作品のような輝きを備えていました。
リンドベリの表現は、Wilhelm KågeやBerndt Fribergといった同僚たちが追求した硬質で深遠な釉薬世界とは趣を異にします。重苦しさにも甘美さにも偏らず、遊び心と抑制を絶妙に交えた独自の均衡。その感覚こそがリンドベリらしさであり、ファイアンスの器にも変わらず息づいています。
工房で少量のみ制作されたこれらの作品は、日々の食卓に温もりを添えながら、同時にミッドセンチュリーデザインを代表する芸術的成果でもあります。量産の器では再現できない、手仕事と偶然の痕跡──それがファイアンスを特別な存在にしています。
ヒビや欠けもなく非常に良いコンディションです。
φ13.5 H5 (cm)
SKU: 20170509g2/4-1 カテゴリー: ALL ITEMS, ボウル, Stig Lindberg, 全ての食器, スタジオピース, Stig Lindberg tableware, Gustavsberg, SOLD OUT!, 北欧の食器, tableware1 タグ: tableware Brand: Gustavsberg
Stig Lindberg(1916-1982)
ストックホルムのKONSTFACK(現在の国立芸術工芸デザイン大学)を卒業後、1937年にGUSTAVSBERGの アートディレクターWILHELM KAGE(ウィルヘルム・コーゲ)に並外れた才能を見抜かれアシスタントとしてその輝かしいキャリアをスタート、1949年にWILHELM KAGEの後任アートディレクターとなり1980年まで所属。活躍の場は陶芸だけにとどまることなくテキスタイルや絵本のイラスト、トランプ、プラスティック製品、そして日本においては西武百貨店の包装紙をデザイン、1957年から1972年までは母校であるKONSTFACKの主任講師として指導にあたる等、幅広い分野で溢れんばかりの才能を発揮しました。独創的で遊び心溢れるデザインは現在もなお人々を魅了しています。