Sylvia Leuchovius Bowl 31.5cm

¥150,000

青・緑・白の粒で描かれた円環装飾が、白釉の静けさの中に豊かなリズムを刻むスタジオピースです。

在庫1個


Sylvia Leuchovius《装飾プレート》(1960年代)

── 粒状の装飾が静かに連なる円環の構成。淡く光を帯びた白釉と、青緑の配色が呼応し、詩的でありながら抽象的な力強さを湛えています

1. 粒の構成が導く、落ち着いたリズム

中央の青い粒を起点に、緑、白と順に広がる構成になっています。整った配置が、器全体に静かなリズムをもたらしており、濃淡や間隔のわずかな変化が視線を自然と中央へ導きます。秩序を感じさせながらも、どこか柔らかな印象を残す構成です。

2. 色彩の対比がもたらす奥行き

釉薬には、明度と彩度の異なる青と緑が使われています。中央の鮮やかな青が視線を集め、外周の深い緑や淡い白がそれをやわらかく受け止めるように並びます。派手さを抑えた配色の中に、穏やかな奥行きが生まれており、色彩感覚の確かさが感じられます。

3. 焼成による素材感の変化

粒状の装飾は、手作業でひとつずつ配置されており、焼成の際にできる凹凸や釉薬の溜まりが、表面にわずかな表情の違いをもたらしています。角度や光の加減によって印象が変化し、均質ではない素材感が作品全体にやわらかな動きを添えています。

4. 機能を超えた造形意識

浅い鉢のようなかたちは、一見すると実用品のようにも見えますが、中央へ向かう視線の流れや全面の装飾からは、視覚的な要素を重視する姿勢がうかがえます。壁に掛けても、棚に置いても自然に馴染み、暮らしの中にさりげなく入り込む柔軟なかたちです。

5. 作家のスタジオピースとしての特徴

この作品はシルヴィア・レウショヴィウス本人が手がけたスタジオピースです。粒の装飾や円環の構成は、彼女の作品にしばしば登場する要素であり、静けさと整然さが調和した独自のスタイルにつながっています。

6. 空間を整える作品として

彩度を抑えた青緑の配色と、整った構成によって、北欧インテリアはもちろん、異なるスタイルの空間にもよく馴染みます。壁に掛けても、棚に置いても印象が引き締まり、視線を集めながら空間全体に穏やかなリズムをもたらします。

Designer

Sylvia Leuchovius

サイズ

φ31.5 H5 (cm)

コンディション

Excellent

製作年代

1960s

Sylvia Leuchovius (1915–2003)

土と釉薬を用いて「夢見るような世界」を表現した、スウェーデンを代表する陶芸家です。量産品の潮流とは異なる道を歩み、手仕事による一点制作にこだわり続けました。小さな粘土粒や花弁を貼り重ねる繊細なレリーフ技法と、透明感ある色彩が特徴です。その作品は「土と色彩による詩」と評され、今も静かな人気を集めています。

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