Sylvia Leuchovius Bowl 32cm
¥150,000
落ち着いた色合いの中に、白い粒が輪を描くように並んでいます。濃淡のある地の表情と、繊細に置かれた粒の組み合わせが、この作品におだやかなリズムを生み出しています。粒は目立つための装飾ではなく、器の内側にそっと気配を添えるように置かれています。小さくても、一粒ずつが全体の印象を整えていて、静かな緊張感を感じさせます。レウショヴィウスは、派手な意匠よりも、控えめなかたちにこそ美しさを見出していました。この作品にも、そうした姿勢がそのまま表れています。特別な物語が語られるわけではありませんが、見ているうちに気持ちがすっと落ち着いてくるような、不思議な存在感があります。整った形と静けさのなかに、レウショヴィウスが大切にしていた感覚が、自然とにじみ出ているようです。
ヒビや欠けもなく良いコンディションです。
1960s
φ32 h6 (cm)
在庫1個
Sylvia Leuchovius (1915–2003)
土と釉薬を用いて「夢見るような世界」を表現した、スウェーデンを代表する陶芸家です。量産品の潮流とは異なる道を歩み、手仕事による一点制作にこだわり続けました。小さな粘土粒や花弁を貼り重ねる繊細なレリーフ技法と、透明感ある色彩が特徴です。その作品は「土と色彩による詩」と評され、今も静かな人気を集めています。
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