Thomas Hellström
¥45,000
トーマス・ヘルストレムによる、小さな鳥のフィギュリン。素朴な土肌に、深い青と紫の釉薬が控えめにかかっており、羽根や顔の部分には簡潔ながらも丁寧な装飾が施されています。6.5cmというサイズながら、表情とフォルムにはしっかりとした個性が感じられます。ヘルストレムの動物作品は、「かわいらしさ」を前面に押し出すのではなく、自然の中にいる動物の姿をそのまま形にしたような、静かで飽きのこない魅力があります。この鳥も、ふてぶてしい表情が印象的ですが、擬人化されすぎることなく、むしろ「本当にいそう」と思わせる親しみがあります。
ヘルストレムは1958年から長くニッツィオ工房で制作を続け、猫や熊など多くの動物を手がけましたが、小鳥の作品は比較的少なく、見かける機会はあまり多くありません。とくに本作のように、釉薬を部分的に留めて土の質感を活かしたものは、1960年代以降のニッツィオらしい特徴でもあります。小さいながらも、彼の作風がよくあらわれた一品。並べても、ひとつだけ飾っても、なんともいえない可愛い表情が目を引く作品です。
ヒビや欠けもなく良いコンディションです
H10 (cm)
在庫1個
Thomas Hellström(1924-2006)
1924年にアメリカで生まれ、ヨーテボリで育つ。1950年からラートヴィクに居住。 1958年からNittsjöでデザイナー兼技術者として働く。
ヨーテボリの手工業協会、ストックホルムの技術学校美術コース、ストックホルムの高等芸術工業学校で学び、作品はダーラナ博物館、国立博物館、ローシュカ美術館などに収蔵されています。
銀行、教会、県庁など、公共装飾の制作も行っていたため、スウェーデンの様々な場所で彼の作品を見ることが出来ます。