Thomas Hellström Björnunge
¥45,000
小熊の可愛さが、これでもかというほど詰まった一体。首を少しかしげてこちらを見上げるような表情、前足の出し方、丸くなった背中。どこを見ても、「小さい頃のクマって、ほんとにこんな感じ」と思わせる愛らしさがあります。犬のような雰囲気すらあるのは、決して偶然ではなく、実際に小熊をよく観察したうえで作られているからこそ。想像で形を作っていないのがよく伝わってきます。とくに顔の造形は、単に目や鼻を置いただけでは出てこない柔らかさと親しみがあり、釉薬の濃淡がその印象をさらに深めています。濃い茶色の艶やかな釉薬の中に、やや黒みがかった手足と、わずかに赤みを帯びた顔まわり。色の使い方も単調にならず、全体を引き締めつつ温かみを添えています。
この小熊はヘルストレムの動物フィギュリンの中でもとりわけ人気のある作品のひとつ。見た目の可愛さに寄りかかることなく、動物としてのリアリティがきちんと保たれている点に、彼の作り手としての誠実さが感じられます。小さくても、しっかりした仕事がなされた一体です。
ヒビや欠けもなく良いコンディションです
H10 (cm)
在庫1個
Thomas Hellström(1924-2006)
1924年にアメリカで生まれ、ヨーテボリで育つ。1950年からラートヴィクに居住。 1958年からNittsjöでデザイナー兼技術者として働く。
ヨーテボリの手工業協会、ストックホルムの技術学校美術コース、ストックホルムの高等芸術工業学校で学び、作品はダーラナ博物館、国立博物館、ローシュカ美術館などに収蔵されています。
銀行、教会、県庁など、公共装飾の制作も行っていたため、スウェーデンの様々な場所で彼の作品を見ることが出来ます。