Sylvia Leuchovius (1915-2003)
シルヴィア・レウショヴィウス
Sylvia Leuchoviusは1915年3月29日、スウェーデンのスモーランド地方Linnerydに生まれました。彼女は若い頃からドローイングとファッションに興味を持ち、ファッションデザイナーやアーティストを目指していました。しかし、最初は裁縫師として働き始め、30歳でゴーテンボリのSlöjdföreningens学校（現在のHDK）の「装飾芸術とグラフィック」コースに入学しました。
卒業後、学校の校長からRörstrands Porslinsfabrikへの推薦を受け、1949年にデザイナーとして同社に就職しました。Rörstrandでの主な業務はテーブルウェアの装飾の制作でしたが、実際にはアート作品を生み出すことに力を注いでいました。また、公共の装飾も手掛け、Rörstrandの代表アーティストとして国内外のビエンナーレや美術館で作品を展示しました。彼女がデザインしたコーヒーサービスセット「Select」（1955年）や食器のデコレーション「Toscana」、「Paljette」は、彼女の名前を世界に知らしめました。
1962年にストックホルムで初の個展を開催したLeuchoviusは、その後も彼女のキャリアの中で最もクリエイティブだった1960年代に、ストックホルム（1966年）、イタリアのファエンツァ（1968年）、Alingsås（1969年）などで数々の展示会を開きました。
1971年にRörstrandが自社のアートワークショップを閉鎖し始め、Leuchoviusは他のアーティストたちと共に解雇されました。しかし、1972年にフリーランスとしての仕事を得て、Rörstrandの250周年記念の食器シリーズとして「Sylvia」を制作するなど、1976年に退職するまで同社で働き続けました。
退職後のLeuchoviusはAlingsåsに移住し、絵画制作に専念しました。彼女の作品は、色と粘土で詩を描くかのような、植物、鳥、子供をモチーフにした詩的な世界を表現しています。
2003年3月31日に亡くなるまで、彼女の作品はストックホルムの国立美術館やゲーテボリのRöhsska Museet、さらにはノルウェーとアメリカの美術館に収蔵されました。公共の装飾も手がけ、ゲーテボリのKungsladugårdsskolanやLidköpingの病院、さらにはスウェーデンおよび他国の学校や病院などで彼女の作品を見ることができます。
彼女の作品には、「S Leuchovius」または「SL」の署名と共に、製造工場の印章が施されています。