Lisa Larson Unique Piece
¥850,000
Lisa Larson(1931–2024)
“猫のマイキー”で知られるリサ・ラーソン──けれど世界では、自由な造形で評価されたスウェーデンを代表する陶芸家として語られています。
在庫1個
Lisa Larson / 鳥の陶板 (Unique Piece)
リサ・ラーソンによる、鳥をモチーフとした一点物の陶板。
60年代の力強い表現が特徴的なユニークピースです。
1. 1960年代、リサ・ラーソンの陶板
リサ・ラーソンが1960年代に制作した陶板(ウォールプレート)です。この時期の彼女の作品の中でも、特に表現主義的な力強さを持つ一点です。
2. 新たな表現への移行
1960年代は、リサ・ラーソンが初期の愛らしい作風から、より素材感やフォルムの力強さを追求する独自のスタイルへと移行した重要な時期です。この陶板は、単なる模倣を超え、対象の本質に迫ろうとする彼女の新たな芸術的探求を象徴しています。
3. 力強さを宿す鳥のフォルム
主題は鳥ですが、写実的な描写ではなく、その内なる生命力や存在感が大胆に表現されています。太く刻まれた線、ゴツゴツとした背景から際立つレリーフ(凹凸)は、鳥のダイナミックなフォルムを強調し、観る者に強い印象を与えます。形態のデフォルメ(変形)や、やや荒々しくも見えるタッチから、作家のエネルギーが伝わってくるようです。
4. 素材と技法が生む表情
素材である陶土(おそらくシャモットを含む粗い土)の素朴な質感を活かしつつ、厚くかけられた釉薬が深みのある色彩と複雑な表情を生み出しています。意図的に施されたと思われる色むらや釉薬のかすれは、計算された技法であり、作品に原始的なエネルギーと時間を感じさせるような重厚感を与えています。この質感を視覚的に追うことも、鑑賞の楽しみの一つです。
5. 芸術的探求の証として
この作品は、後の鳥の陶板シリーズへと繋がる「原型」とも位置づけられています。それは単に希少であるというだけでなく、リサ・ラーソンがこの表現様式を確立する過程での試行錯誤やインスピレーションの瞬間を垣間見せてくれる、芸術的探求の証と言えるでしょう。裏面の「LISA.L」の刻印が、その真正性を示しています。
6. 作品との対話を楽しむ
この陶板を鑑賞する際は、ぜひその力強いフォルムと、土や釉薬が持つ豊かなテクスチャー(質感)に注目してみてください。表現された鳥の生命感や、作家が素材と対峙した痕跡を感じ取ることで、より深い作品との対話が生まれます。リサ・ラーソンの芸術的深化を示す一点として、空間に独特の知的な雰囲気と芸術的な深みをもたらしてくれるでしょう。
コンディション | Excellent |
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Designer | Lisa Larson |
サイン・背面情報 | 刻印・ラベルあり |
サイズ | 20×25(cm) |
製作年代 | 1960s |
Lisa Larson (1931-2024)
リサ・ラーソンは、単なるキャラクター造形を超え、彫刻としての完成度と独自の造形言語で評価されるスウェーデンの陶芸家です。動物や子どもをモチーフにしながら、量産とアートの境界に新たな可能性を示しました。その作品は欧米を中心に美術市場でも高く評価され、近年では一点物や初期作を中心に再評価が進んでいます。