Lisa Larson Unique Piece
¥2,000,000
Lisa Larson(リサ・ラーソン)/Gustavsberg Studio ユニーク作品 ― ABC-flickor「Beata」の原型となった女性像
「Beata」が生まれる前の、Beata
1958年、リサ・ラーソンのABC-flickor(ABCガールズ)はスウェーデンの家庭に旋風を巻き起こしました。丸くてたくましい5人の女性たちは、当時の上品な磁器人形の常識をひっくり返し、熱狂と物議を同時に呼んだシリーズです。
この作品は、そのABC-flickorの一人「Beata」が量産品として世に出るより前に、グスタフスベリ・スタジオでリサの手から直接生まれた一点ものです。頬杖をつき、大きなお尻をどんと突き上げたポーズ。量産のBeataと同じ構図でありながら、身体はもっとふくよかで、フォルムはもっと自由。型に収めることなど微塵も考えていない、リサの手がそのまま形になったような存在感があります。頭のてっぺんにちょこんと載ったお団子ヘアが、どこかとぼけた愛嬌を添えています。
リサがグスタフスベリに着任した1954年、芸術監督スティグ・リンドベリは若い陶芸家たちに自由な創作を許し、その中から光るものを見つけてシリーズ化するという方針をとっていました。Lilla Zoo(小さな動物園、1955年)の猫がまさにそうして生まれたように、この女性像もまた、自由な探索の中で形をとり、やがてABC-flickorという大ヒットシリーズへと結実していったと考えられます。
手びねりの土肌と、実験的な釉薬
素地はシャモット・ストーンウェア。完全な手びねりで成形されており、底面を裏返すと不整形な空洞がぽっかりと口を開けています。型を使った痕跡は一切ありません。肌の部分はシャモットの粗い粒子がそのまま露出し、土の荒々しい温かみをたたえています。ドレスにあたる上半身だけに、灰白色の地に暗灰色の斑点が散るまだら釉が施されていますが、これは量産品に使われる標準的な釉薬とはまったく異なる、スタジオでの実験的な釉調です。
リサは「最高傑作はまだ作っていない」とくり返し語っていました。この作品には、その言葉の出発点のような――すべてがまだ試みであり、すべてが可能性であった頃の、率直な創造のエネルギーが宿っています。
作家: Lisa Larson(1931–2024)
作品: 女性像(ABC-flickor「Beata」の原初的着想に関わるスタジオ・ユニーク)
メーカー: Gustavsberg Porslinsfabrik(スタジオ制作)
推定制作年: c. 1956–1957年
素材: シャモット・ストーンウェア、手びねり成形、部分施釉
サイズ: H12 W18(cm)
コンディション: 良好(Very Good)
手びねり成形の一点ものであり、量産品とは仕上がりの基準が根本的に異なります。底面の不整形な空洞、シャモット素地の荒い粒子感、釉薬の不均一な発色はいずれも制作時の意図的な特徴であり、損傷ではありません。目立つチップやヒビ、補修跡は見られません。
※部屋に飾られている写真は、
SKU: 20221225g1/60 カテゴリー: ALL ITEMS, Lisa Larson, Lisa Larson Unique Piece, Lisa Larson Prototype, All Uniquepiece, Original Studio Piece
在庫1個
Lisa Larson(1931–2024)
Swedish ceramist, Gustavsberg Studio 1954–1980.
Known for animal figurines and unique stoneware sculptures.
私たちが知っているリサ・ラーソンは、量産品のリサ・ラーソンです。
けれど製品になる前──手びねりの原型、試された色、
実現しなかった夢のかたちの中にこそ、
陶芸家としての素顔が眠っています。








